2011年5月10日火曜日

原子力の国策からの撤退

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● 脱原発政策を表明する菅首相




2011/05/10 20:13 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201105/CN2011051001000911.html

首相、原発事故「政府にも責任」 収束まで歳費返上

 記者会見する菅首相=10日午後、首相官邸

 菅直人首相は10日の記者会見で、福島第1原発事故について
 「東京電力とともに原子力政策を国策として進めてきた政府にも、事故を防ぎ得なかった大きな責任がある。
 責任者として国民におわびしたい」
と陳謝し、6月から事故収束まで首相の歳費を返上すると表明した。
 エネルギー政策見直しでは、原発の安全性を高めるとともに太陽光、風力など再生可能エネルギーの開発と、省エネ社会の構築を推進していく考えを強調した。

 発足準備を進めている原発事故調査委員会に関しては
(1):従来の原子力行政からの独立性
(2):公開性
(3):技術分野だけにこだわらない包括性
―を原則にすると説明。
 2030年までに原子力発電の総電力に占める割合50%以上を目指すとした基本計画については、白紙から見直すと明言した。

 東日本大震災の復興基本法案と、閣僚増員のための内閣法改正案については
 「今週中にも方針を決めて国会に提出したい」
と表明。
 11年度第2次補正予算案の編成や国会提出時期をめぐっては
 「復興構想会議などで、必要となる財政規模などをこれから検討する。現在は白紙の状態だ」
と述べるにとどめた。

 約38兆円の赤字国債発行を可能にする公債発行特例法案については
 「できるだけ早い時期に何らかの形で前進できればと思う」
と強調。
 「この国会で前進するよう最大限の努力をする」
とした。


 これ、またすごいことをやろうとしている。
 マスコミの目は「歳費返上」というところに向いているが、内容はドラマチックなのだ。
 「原子力政策を国策として進めてきた政府に---大きな責任がある。」
 明確に、原子力からの撤退を表現しているのだ。
 「原発の安全性を高めるとともに」
という一言が入っていてトーンを弱めるようにしつらえてあるが、
 基底を流れるものは完全に「脱原発」姿勢である
 浜岡原発の2,3年後の再稼働などはまったく見込みがない。
 とはいっても、菅さんはそのとき総理のポストにいないが。
 中部電力社長もそれを分かって意識して、2,3年後を強調するあの会見をしている。
 が、一度でも脱原発の動きで政治が動いていくと、そのはずみで止めようにも止められない形で進んでいってしまう。
 管さんはそれを狙っている。

 つまり、管さんはおのが任期中の仕事を、「脱原発政策の推進」に賭けている
 「脱原発」を決定した首相
という称号を狙っているのである。

 これから、やばそうな原発は何かあるたびに廃炉の方向に足を踏み入れていく。
 そして、設計寿命のきた原発の延長は全く認められなくなる。
 40年もするとすべての商業原発は日本から消えていく。
 その方向に管さんは政策を向けはじめているということだ。

 

ANNニュース







 「脱原発」を掲げているのは大阪の橋下知事。
 

JCAST News 2011/4/28 18:54
http://www.j-cast.com/2011/04/28094577.html

 大阪府の橋下徹知事が、原子力発電所の新規建設や老朽原発の運転延長計画を「止めにかかる」と発言した。

 福島第1原発事故を受けたもので、ほかの知事らにも賛同を呼びかけた。
 一方、統一地方選で原子力産業との共存共栄路線を踏襲して当選した現職知事もいる。
 橋下知事の訴えは、どこまで浸透するのだろうか。

 橋下知事は2011年4月28日、大阪市で開かれた関西広域連合委員会の会合の前、参加知事らに原発の新規建設や運転延長、後継機建設の計画を止めるための方策作りを提案した。

■関西圏の知事たちは「時期尚早」が多い

 4月28日の非公式な会合では、橋下知事の「新規原発認めず」などの提案については、「時期尚早」という意見が多かったという。
 まずはサマータイム導入の是非などエネルギー政策全般の見直しから検証すべきだとの指摘も出て、原発関連提案はこの日の正式な議題にはならなかった。
 橋下知事は当面、大阪府単独で方策を検討するとみられる。

 前日の4月27日、原発について同様の考えを記者団に表明していた。
 「原発悪玉論ではない」
 「単純に自然エネルギーで代替できるわけではない」
とした上で、
 「まずは原発1基を止めるには何をするべきか」
と節電強化の重要性も訴えていた。

 橋下知事の27日の発言については、毎日新聞(ネット版)が、
 「橋下・大阪府知事:『脱原発目指す』」
などの見出しで、
 「事実上の『脱原発』を目指す考えを明らかにした」
と報じた。
 一方、他社の記事では「脱原発」という表現は出てこないものも少なくなかった。
 橋下発言は、稼働中の原発については
 「少なくとも当面は容認」
と読めるからか、受け止め方には温度差があったようだ。

 原発に関する知事らの発言をめぐっては、例えば4月25日、石原慎太郎・東京都知事が、「脱原発」を訴えた保坂展人・元社民党衆院議員が世田谷区長選で初当選したことについて、
 「今の日本経済を支える電力の供給は(原発抜きには)できっこない
と批判、原発を容認する考えを示している。

■奈良県知事「原発むやみに増やしていいものじゃない」

 統一地方選の前半戦、原発をかかえる4道県の知事選ではすべて、原発を容認してきた現職が当選した。
 新顔候補らが脱原発を訴える中、「万全の安全対策」や「見直し」を強調することで乗り切った形だ。
 たとえば、国内最多の14基の原発がある福井県の西川一誠知事は、従来通りの原子力産業との共存共栄路線を掲げ3選を果たした。
 こうした背景には、原発関連の交付金の存在があると指摘する声もある。

 一方、すでに橋下知事と似た考えを示している知事もいる。
 浜岡原発をかかえる静岡県の川勝平太知事は4月22日、静岡新聞の取材に対し、安全対策に懸念があるとして
 「(浜岡原発)6号機の新設は認められない」
と述べた。
 ただ、
 「国民は原発と共存するしかなく、不信の連鎖は避けたい」
とも指摘しており、原発の存在には一定の理解を示している形だ。
 25日にも
 「現状での新設は難しい」
と話している。

また、4月28日の会見で、奈良県の荒井正吾知事は
 「原発はむやみに増やしていいものじゃない」
との考えを示した。
 27日の橋下発言に呼応する発言にも聞こえる。
 奈良県は関西広域連合には入っていない。

関西電力の八木誠社長は4月27日の会見で、橋下発言について、発言の趣旨を確認した上で対応したいとの考えを示した上で、
 「より一層の信頼性向上に資する対策を実行していく」
と理解を求めた。




YOMIURI ONLINE 2011年4月29日 読売新聞:福井版
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20110428-OYT8T01217.htm

「非常に残念な発想」 橋下府知事「脱原発を」 立地市町が反発

 大阪府の橋下徹知事が記者会見で、関西に電力を供給する原発の新設中止などに取り組むとした発言に対し、県内の原発立地市町から28日、反発の声が相次いで上がった。

 敦賀市の河瀬一治市長は
 「福井県内の原発から、関西で使用する電気の6割弱を送っている。
 (県内で発電した)電気を使っていて、そういう発想にしかならないのは非常に残念」
と話した。
 美浜町の山口治太郎町長は「報道で見る限り」としながらも、
 「福島第一原発の事故が起き、一番心配しているのは原発のある自治体。
 (原発から)一番離れた電力消費地の知事が『何を言うとんのや』という思いだ」
と批判した。


 原発から離れられないのは、
①.変わるエネルギー源が見当たらないこと
②.自治体が原発の補助金を捨てがたいこと
による。
 
 


== 東日本大震災 == 



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