2011年5月5日木曜日

福島第一原発 2011/05/05

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● TBSニュースより




毎日.jp 2011年5月5日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110505ddm002040084000c.html

東日本大震災:福島第1原発事故 1号機、空冷システム新設へ 「水棺」と並行し稼働

 東京電力は4日、福島第1原発1号機の原子炉を安定的に冷やすため、仮設の空冷装置と熱交換器を使った循環型冷却システムの設置に向けた工事を8日に始めると公表した。
 原子炉につながる既設の配管の一部を使って冷却水を炉内に循環させる。
 格納容器を水で満たす「水棺」と並行して今月末から6月初めまでに工事を終え、新システム稼働から数日以内に炉内の水を100度未満に下げる冷温停止に持ち込みたい考え。
 当初の目的だった既設の熱交換器などを使った冷却システム復旧は断念した。

 計画では、建屋内部に仮設の熱交換器を組み立てる。
 その上で、格納容器と直結する既設の配管の一部を使い、「水棺」状態の容器にたまった水を毎時100トン循環させる1次系と、建屋外付けの空冷装置で冷却水を除熱するための2次系を組み合わせる。
 空冷装置は8日にも設置工事を始める予定だ。
 東電は、既設の冷却装置を断念した理由について
 「より早く冷温状態にするため、スピードを優先して決めた」
としている。

 1次系の稼働に向けては、原子炉建屋内で有人作業で配管をつなぎ替える必要がある。
 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は
 「作業そのものは難しいものではない。問題は(高い放射)線量だ」
と語った。
 作業に先駆け、東電は4日までに原子炉建屋の高い放射線量を下げるためのフィルター付き換気装置を隣接するタービン建屋に設置。
 5日には放射性物質を含む空気が外に漏れないための小屋を組み立てる。
 週明けには原子炉建屋内の除染やがれき撤去を始め、建屋内の平均線量を、有人工事が可能な10分の1以下にすることを目標にしている。

 また換気装置の設置作業に伴い、8日ごろに1号機の原子炉建屋の二重扉が開放される。
 経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は
 「微量(の放射性物質)が大気中に放出される。
 (環境への影響は)これから評価し、結果を発表したい」
としている。




NHKニュース 2011/05/05 4:20
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110505/t10015704841000.html

事故後初 作業員原子炉建屋に

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、5日、1号機の原子炉建屋に事故後初めて作業員が入る予定です。
 原子炉の冷却機能の回復に向けて、水を循環させるシステムを作るための一歩ですが、その実現には建屋内の放射線量をいかに下げるかなど、解決しなければならない課題が数多くあります。

 福島第一原発1号機では、5日、3月の水素爆発以降、初めて作業員が原子炉建屋の中に入り、放射性物質に汚染された空気を浄化する装置を設置する予定です。
 東京電力は、4日、本格的な冷却機能の回復に向けて、既存の設備も利用しながら原子炉の水を循環させて熱を取り除くシステムを作る計画を明らかにし、早ければ今月中旬にも建屋内での作業を始めたい考えです。
 しかし、その実現には解決しなければならない課題が数多くあります。

 1つは、原子炉建屋内の放射線量をいかに下げるかです。
 東京電力では、5日以降、3日間ほどかけて建屋内の空気を排気し、フィルターを通してきれいにしたうえで建屋内に戻すという作業を続ける予定ですが、どこまで空気が浄化できるかは未知数で、人が長時間作業できるか分かりません。
 作業員が建屋の中に入れたとしても、循環システムに必要な配管の周りの放射線量が高いことも予想され、配管を水で洗い流したり、鉛の板で放射線を遮へいしたりする作業も必要になる可能性があります。
 さらに、配管や弁が壊れていると、破損の状況によっては取り替え作業に時間がかかることも考えられます。
 一方で、冷却のためには、核燃料の上の高さまで格納容器を水で満たすことが必要ですが、格納容器の圧力が下がりすぎると水素爆発の懸念が出てくるため、水の注入量と圧力の変化を注意深く見る必要があります。
 東京電力では、こうした数多くの課題があっても、今回の計画が最も実現性が高いとしており、ひとつひとつ問題を解決しながら着実に作業を進め、まずは1号機で原子炉の安定的な冷却を実現したいとしています。



テレビ朝日ニュース




YOMIURI ONLINE 2011年5月5日15時47分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110505-OYT1T00423.htm

1号機原子炉建屋内の換気用ホース設置終了

 東京電力は5日、福島第一原子力発電所1号機の原子炉建屋に作業員が入り、換気用のホースを置く作業を午後3時8分に終了したと発表した。

 同建屋に人が入ったのは、3月12日の水素爆発発生後初めて。
 午前11時32分、東電の社員2人が原子炉建屋とタービン建屋をつなぐ二重扉を開けて入り、建屋内の放射線量を測った。

 その後、東電の協力企業の作業員10人を加えた12人が3人1組となり、午後1時32分から建屋内での作業を開始。
 放射性物質を含む空気を吸い出すホース4本と、除染処理をした空気を建屋内に戻すホース4本を設置した。

 東電によると、予想される作業員の被曝(ひばく)線量は3ミリ・シーベルトとしている。




NHKニュース 2011年 5月5日 21時39分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110505/t10015713161000.html

原子炉建屋 浄化装置が稼働

 東京電力福島第一原子力発電所1号機では、3月の水素爆発以来、初めて、原子炉建屋に作業員が入り、放射性物質で汚染された空気を浄化する装置の設置作業を行いました。
 午後4時半ごろからは浄化装置を動かし始めたということで、東京電力は、この装置で放射線量を下げたうえで、早ければ今月中旬にも原子炉の水を循環させるシステムの工事を始め、冷却機能の回復を急ぎたいとしています。

 福島第一原発の1号機では、午前11時半すぎに、3月の水素爆発以来、初めて、作業員が原子炉建屋の中に入り、午後1時半すぎから放射性物質で汚染された空気を浄化する装置の設置作業を行いました。
 建屋の中は放射線量が高いため、作業員たちは、重さ13キロほどある消防用のボンベなどを着けて、役割分担をしながら交代で作業に当たり、1時間半ほどかけて8本のダクトの設置を終えたということです。
 建屋に入った作業員など13人のうち、これまでに判明した被ばく量は、最大2.8ミリシーベルトで、東京電力は、事前に想定した範囲に収まったとしています。
 午後4時半ごろからは空気の浄化装置を動かし始めたということで、5日から3日間ほどかけて建屋の中の空気を排気しフィルターできれいにして戻すという作業を続け、建屋の中の放射線量を下げたいとしています。
 5日に建屋内で行った放射線量の調査では、最も高い場所で1時間当たり93ミリシーベルトで、被ばく限度量の250ミリシーベルトにおよそ2時間40分で達する値だったことから、東京電力は、こうした場所での作業は注意深く避けるなどの対応を取ることにしています。
 今後は、早ければ今月8日に配管や弁の点検のため建屋の中に作業員が入り、順調に進めば今月16日にも原子炉の水を循環させて熱を取り除くシステムの工事を始める計画で、冷却機能の回復を急ぎたいとしています。





ロイター 2011年05月05日13時24分
http://news.livedoor.com/article/detail/5536130/

福島原発、事態改善ほとんど見られず=米NRC委員長

 [ワシントン 4日 ロイター] 米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は4日、下院エネルギー・商業委員会で証言し、東京電 力<9501.T>福島第1原子力発電所について、日本当局による事故収束に向けた作業が難航しており、事態はほとんど改善していないとの見 方を示した。

 同委員長は証言で「新たに重大な安全上の問題が生じてはいない一方、原子炉と使用済み核燃料プールの状況の安定に向けてはわずかな進展しか見られない」と指摘した。

 日本の原発事故を受け、NRCでは現在、米国内の原子炉104基の安全性を再審査しており、来週にもタスクフォースがNRC幹部に対し、初めての状況報告を行う予定。






== 東日本大震災 == 



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