2011年12月27日火曜日

特:南海トラフ巨大地震の震源域

_

● 南海トラフ巨大地震の震源域:読売新聞より



2011年12月27日14時22分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20111227-OYT1T00729.htm

想定震源域2倍、M9級も…東海・東南海・南海

 東海、東南海、南海地震について規模などの見直しを進めている内閣府の有識者会議は27日、駿河湾から四国・九州沖の海底に延びる南海トラフ沿いで想定される最大規模の地震の震源域を、従来の約2倍に拡大することなどを盛り込んだ中間報告をまとめた。
 震源域の拡大により地震の規模はマグニチュード(M)9級になる可能性があり、来春公表される震度や津波の高さの具体的想定は、自治体の地域防災計画の見直しに影響する。

 従来の想定では、3地震が連動した場合の震源域は、プレート(地球を覆う岩板)境界の深さ10~30キロ・メートルの領域で、駿河湾から四国沖の約6万1000平方キロ・メートル。
 地震の規模はM8・7。今回、最新の調査結果を踏まえて、北側や南西方向に拡大し、面積は約11万平方キロ・メートルとなった。

 北側では、プレート境界のやや深い部分(深さ30キロ・メートル以上)でも通常の地震とは異なる低周波の地震が発生しており、この領域も震源域に加えた。
 西側は宮崎県沖で起こるM7・5前後の地震も連動する可能性を考慮し、日向灘から南西方向に拡大した。
 東側は、駿河湾のプレート境界から内陸部につながる富士川河口断層帯の北端までとした。




NHKニュース 2011年12月27日 16時32分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111227/t10014943141000.html

太平洋沿岸M9.0で震源域想定

 東南海・南海地震など、東海から西の太平洋沿岸で起きる巨大地震の想定を見直すため国が設けた検討会が中間報告をまとめ、地震の規模をマグニチュード9.0とする新たな震源域などの想定を公表しました。
 来年以降、各地の地震や津波の対策は、大幅な見直しを迫られることになります。

 東日本大震災を受けて、この夏、国が設けた専門家の検討会は都内で会合を開き、東海から西の太平洋沿岸の「南海トラフ」と呼ばれる海底付近で想定される最大級の巨大地震や津波について、中間報告をまとめました。
 このうち、東海地震と東南海・南海地震が同時に発生した場合の震源域は、最新の研究成果などから、山梨県南部から九州の東海岸にかけての東西およそ750キロの範囲に想定し、従来の国の想定より陸側に大きく広がっています。
 暫定的に計算した震源域の面積は従来の1.8倍のおよそ11万平方キロ、マグニチュードは3月の巨大地震に匹敵する9.0となり、これまでの想定の8.7に比べてエネルギーの大きさは3倍近くになっています。
 また、地震に伴って津波を引き起こす海底の領域「波源域」は、3月の巨大地震の際、沖合の「日本海溝」付近で津波が巨大化していたという研究成果を受けて、同じように沖合の「南海トラフ」付近まで、広がる可能性があるとしています。
 検討会は、来年春までに揺れの強さや津波の高さの新たな想定を公表したうえで、夏から秋ごろにかけて被害想定をまとめる予定で、国や自治体の防災対策は大幅な見直しを迫られることになります。

 検討会の座長を務めている阿部勝征東京大学名誉教授は、会合のあとの記者会見で、
 「東日本大震災と同じ規模のマグニチュードとなったが、東海や西日本は東北より人口が多く、被害の様相は変わってくると思う。
 具体的な被害想定は計算してみないと分からないが、震源域や波源域が広がったことで、揺れの強さや津波の高さは大きくなり、被害を受ける範囲も広がるだろう」
と述べました。
 そのうえで、
 「日本は地震と津波を避けることができない。
 地震や津波の実態を正しく知り、ふだんから対策を講じることが大事だ。
 それぞれの地域では、これまでもある程度の防災対策がとられていると思うが、影響が考えられる地域では、対策を強化しておくことが必要だ」
と述べました。
 検討会の委員で、東京大学総合防災情報研究センターの古村孝志教授は
 「これまで考えられていた震源域からより遠く、より深い場所でも地震が起こりうることが分かった。
 地震の揺れや津波が大きくなり、遠くまで達するおそれがあるので、ハード面の対策だけでなく、素早く避難するための対策が必要だ」
と指摘しています。
 そのうえで、
 「科学者や専門家の知識を総動員し、最大級の地震に備える必要がある」
と話しています。
 同じく検討会の委員で、各地で津波の痕跡などを調査している高知大学大学院の岡村眞教授は
 「今回の中間報告は、東日本大震災で、およそ1100年前の貞観地震の津波の痕跡を対策に生かしきれなかった反省に立ち、過去の歴史から見ても最大規模の地震を想定したものとなった」
と述べました。
 そのうえで、
 「震源域が広がると、四国を含む西日本の広い範囲で、これまでの想定以上の揺れや津波の被害が発生することになる。
 特に四国は、ほとんどが震源域に入るため、揺れに対して丈夫な建物を作り、津波に対しては、とにかく避難するための対策を強力に進めていく必要がある」
と指摘しています。









_

2011年12月26日月曜日

特:カメラが撮らえた日本の津波

_






ロケットニュース24 2011年12月26日
http://rocketnews24.com/2011/12/26/167091/

海外メディアが特集した「3.11津波まとめドキュメント動画」が話題に

 まもなく2011年も終わろうとしているが、今年は本当に世界中で様々な事が起きた。
 しかし、私たち日本人にとって最も大きな出来事は、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震、それに続く東日本大震災ではないだろうか。

 この出来事は海外でも大きく報じられ、津波の動画はYouTubeによって世界中に配信された。
 そんな3.11に起きたことを、海外のメディアがまとめた
 「3.11津波まとめドキュメント動画
が話題になっている。

 この映像を製作したのは、海外メディアchannel4。
 1時間以上にもおよぶドキュメント動画はYouTubeに
 「Japans Tsunami Caught On Camera」
というタイトルでアップされている。

 内容は、当時の映像と、その場にいた日本人へのインタビューを織りまぜて、その時、日本で何が起きたのかをまとめた構成になっている。
 特筆すべきは、地震発生後から津波が起きるまでを、時系列でまとめている点。
 生死を分けた数時間に、どんなことが起きていたのかが、生々しく映像として残っているのだ。

 また、これまでに様々な津波関連の映像を見てきたが、まだ見ぬ映像も入っている。
 音声はすべて英語に置き換えられているが、うっすら聞こえる日本語と、映像を確認するだけでも、3.11に何が起きたのかが把握できる、大変貴重なドキュメントである。


● Japans Tsunami Caught On Camera

参照元:Youtube PRESIDENT42069






_

特:稼働原発1割強、九州全機停止

_

● TBSニュース




毎日新聞 2011年12月26日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111226ddm002040104000c.html

九州電力:玄海4号機定検、管内の原発すべて停止

 九州電力玄海原子力発電所4号機(佐賀県玄海町、118万キロワット)が25日午後11時1分、発電を停止し、定期検査入りした。
 これにより、九電管内の原発6基がすべて止まり、全国の商業用原子炉54基中、稼働中なのは関西電力高浜3号機など6基となった。
 九電の原発が全停止となるのは、当時1基のみだった玄海原発1号機が定検入りした1980年以来31年ぶりで、複数基体制となった81年以降では初。

 九電の発電電力量の約4割を占める原発が全停止し、再稼働の見通しも立たないため、九電と政府は26日から、年末年始(12月29日~12年1月4日) を除く12年2月3日までの平日午前8時~午後9時、九電管内の全ユーザーに対して前年の最大電力需要比で5%以上の節電を要請する。
 数値を設けた九電管内の節電要請は、石油危機時の74年、政府による15%減の使用制限令以来。
 九電によると、電力需要に対する供給余力を示す予備率は来年1月は0・8%に低下している。






_

2011年12月24日土曜日

特:津波の前と後

_

● 津波の前


● 津波の後



Australia ABC News

Japan Tsunami: Before & After
http://www.abc.net.au/news/specials/japan-quake-2011/


 矢印カーソルの動きにあわせて津波の前と後の映像が出ます。



_

2011年12月19日月曜日

特:ニューヨークの回転寿司屋で見かけた「涙が出る光景」に感動

_




ロケットニュース24 2011年12月18日
http://rocketnews24.com/2011/12/18/164347/

ニューヨークの回転寿司屋で見かけた「涙が出る光景」に感動

 当編集部の記者がアメリカ合衆国ニューヨーク州・マンハッタンを長期取材した際に、回転寿司屋に行く機会がありました。 
 そこはまるでクラブのような雰囲気の店舗で、日本の回転寿司屋とはまったく違う雰囲気をしていました。

 板前さんは日本人ではありませんが、その腕は一流。
 しっかりと美味しいお寿司を握ってくれました。お味噌汁も絶品でした。
 そして記者は、その回転寿司屋で涙が出るほど感動したのです。
 なんと……。

 回転寿司のベルトコンベアーに乗って、東日本大震災の募金箱がまわってきたのです。
 そこには
 「EARTHQUAKE&TSUNAMI RELIEF」や
 「HELP JAPAN SOS」、
 「救援金募金 ガンバレ! 東北・関東地方の皆様」
と書かれていました。

 記者が見ている間にも、そこにお金を入れているアメリカ人らしきお客さんがいました。
 自分たちがお寿司を食べて楽しんでいる間も、しっかりと日本の事を忘れずに想ってくれているわけですね。
 遠い国の出来事も、近隣の出来事のように思ってくれているようです。
 本当に感動しました。

 ちなみにこの回転寿司屋は日本と同じシステムでお寿司を食べることができ、皿の色やガラによって値段が変化します。
 たとえばサーモンは2カンで約175円、マグロ赤身は約140円でした。
 また、日本語を理解する店員さんもいました。
 このような心温まる回転寿司屋には、また行きたくなりますね。




店名  回転寿司 EAST(Japanese Restaurant EAST)
住所  366 Third Ave. New York, NY
電話  212-889-2326

寄稿:Pouch




_

2011年12月15日木曜日

特:陸前高田一本松

_

● 一本松に残されていた種子から誕生した後継樹の苗(住友林業提供)



河北新報 2011年12月15日木曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/12/20111215t35014.htm

陸前高田「奇跡の一本松」種子から苗18本育成 住友林業
 
 岩手県陸前高田市の景勝地・高田松原で、東日本大震災の津波に耐えて残った「奇跡の一本松」の後継樹育成に取り組んできた住友林業(東京)は14日、東京都内で記者会見し、種子から苗18本の育成に成功したと発表した。
 震災後、一本松の種からの子孫誕生は初めてという。

 同社は種からの実生苗に加え、挿し木、接ぎ木、組織培養を試み、接ぎ木でクローン苗3本の増殖も果たした。
 実生苗は照度、温度、湿度などを調節した人工気象室でポットに植えられ、約4センチまで生育している。

 プロジェクトは、日本造園建設業協会岩手県支部などの依頼を受けて4月下旬にスタートした。
 研究者、技術者計5人を現地に派遣して枝や松ぼっくりを採取し、同社筑波研究所(茨城県つくば市)でバイオ技術による育成を開始した。
 松ぼっくりを細かく解体し、内部に残っていた種子25粒を回収。
 試験的に3粒をシャーレにまいたが発芽の兆候がなかったため、冬越しの状況をつくって成熟させようと、半年ほど低温処理した。
 その種を再びまいたところ、18粒から芽と根が出たのを確認した。
 苗が順調に生育すれば来春には温室、次の春には畑に移される見通し。
 植栽可能な30~50センチになるには、7~8年の期間を要するとみられる。
 将来的には陸前高田市内に移植する方針という。

 一本松は約7万本あった高田松原で唯一残った「復興への象徴」だったが、海水などの浸食で根が損傷し、生育への保存活動を断念せざるを得ない状況になっていた。
 住友林業筑波研究所の中村健太郎主席研究員は
 「一本松は残念な結果になったが血筋は残り、希望の道は途絶えていない。
 まだ小さく弱い光だが、復興に一役買ってくれると思う」
と話した。




ANNニュース







_

2011年12月14日水曜日

特:「未来へのキオク」 被災地域のストリートビュー公開

_

● 被災地を走行するストリートビューの撮影車両=7月、気仙沼市



河北新報社 2011年12月14日水曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/12/20111214t75010.htm

被災地画像公開で風化させない グーグル、取り組み開始

 米インターネット検索大手グーグルは13日、道路から撮影したパノラマ写真をネットで閲覧できる同社の地図サービス「ストリートビュー」で、東日本大震災の被災地の画像を公開する取り組みを始めた。
 震災を風化させず後世に伝えるのが狙いという。

 対象は被災した青森、岩手、宮城、福島、茨城5県の沿岸部など。
 同社のサイト「グーグルマップ」と震災後に新設した投稿サイト「未来へのキオク」の両方で360度の撮影画像が見られる。
 「未来へのキオク」では震災前の画像と見比べる機能もあり、日本語と英語のページを設けた。

 同社は7月から、被災自治体などの協力を得て9個のカメラを搭載した専用車で約4万4000キロを走行して撮影した。
 これまでストリートビューの画像がなかった山形県の一部地域も撮影して公開対象にした。

 仙台市内で記者会見した、ストリートビュー事業を統括する同社シニアプロダクトマネジャーの河合敬一さん(36)=仙台市出身=は
 「多くの人々に画像を見てもらい、『被災地のために何かできないか』と考えるきっかけになってほしい」
と話している。




Google 2011 年 12 月 13 日 時刻 11:00
http://googlejapan.blogspot.com/2011/12/blog-post_13.html

被災地域のストリートビューを公開します

Posted by: 徳生 健太郎 / アジア太平洋地域 地理製品開発本部長

 Google では、本年 7 月にストリートビューによる被災地域のデジタルアーカイブプロジェクト開始をご案内しましたが、本日よりそのパノラマ写真を、Google マップと「未来へのキオク」で公開いたします。

 本デジタルアーカイブプロジェクトでは、ストリートビュー撮影車を用い、夏から約半年かけて、のべ44,000 km を走行、被害の大きかった東北地方の沿岸地域や主要都市周辺を撮影しました。

 実際にストリートビューで内陸部から海岸線への道をたどってみると、地震や津波の被害の広がり、その大きさが伝わってきます。
 内陸部の夏空と東北の深い緑が印象的な風景が、海岸に向かうにつれて、一階だけがなくなった家屋に変わり、海岸では何もない大地とがれきの山に変わっていきます。
 がれきの中では、黙々と働く人々や大型トラックの姿も写り込んでいます。
 被害の爪あとの深さが見て取れます。


<宮城県牡鹿郡女川町周辺 大きな地図で見る>


 今回デジタルアーカイブ プロジェクトをはじめるにあたり、多くのユーザーの皆さんから
 「震災前に撮影されたストリートビューの画像を残して欲しい」
というご意見をいただきました。

 そのため、今回の公開に際し、
 「未来へのキオク
において、特別に震災前後の同地域のストリートビューの画像をご覧いただけるようにしました。
 「未来へのキオク」特設サイト上で見たい地域を検索し、震災前、震災後のタブを切り替えてご覧ください。
 また、世界中のユーザーの方がアクセスできるように、同サイトは日本語・英語で提供しています。
(※ 震災前には撮影されていなかったために、震災前の画像が掲載されていない地域があります。予めご了承ください)


<震災前 宮城県名取市閖上 周辺>


<震災後 宮城県名取市閖上 周辺>

 Google マップでは、最新の震災後のパノラマ画像をご覧いただけますが、震災前の画像がある場合には、「未来へのキオク」へのリンクが画面の左上に表示されます。
 こちらをクリックして、震災前の画像をご確認ください。

 さらに、本日よりユーザーの皆さんからのリクエストが大変多かった、ストリートビュー画像の撮影年月を画像内に表示いたします。
 デジタルアーカイブプロジェクトにおいては、震災後いつ頃に撮影された画像かが分かることで、歴史的な資料として広く活用していただけるようになるだけでなく、旅行やドライブ等の時にも、街をよりよく知るための情報として便利に使っていただけることを期待しています。

 今回のデジタルアーカイブプロジェクトは、震災の被害の大きさをストリートビューの技術を活用し、撮影・公開することで、世界中の科学者や研究者だけでなく、一般の方がこうした情報にアクセスできるようになり、地震や津波が引き起こす被害を知っていただくきっかけになるものと考えています。
 これが、後世に震災の記録をきちんと継承し、震災の記憶の風化を防ぐことにつながることを期待しています。


<ストリートビューデジタルアーカイブプロジェクトがご覧いただける地域>
下記の 6 県 82 市町村がご覧いただけます。
(* が付いている市町村は今回新しく撮影・公開された地域)

青森県(3 市町村)
八戸市*、青森市*、三戸郡階上町*

山形県 (13 市町村)
舟形町、村山市、上山市、天童市、南陽市、最上町、東根市、新庄市、小国町、米沢市、尾花沢市、高畠町、山形市

岩手県(21 市町村)
盛岡市*、奥州市*、大船渡市*、北上市*、釜石市*、宮古市*、陸前高田市*、一関市、遠野市*、花巻市*、下閉伊郡(普代村*、岩泉町*、田野畑村*、山田町*)、岩手郡滝沢村*、気仙郡住田町*、九戸郡洋野町*、紫波郡矢巾町*、上閉伊郡大槌町*、西磐井郡平泉町*、胆沢郡金ケ崎町*

宮城県(32 市町村)
仙台市、石巻市、大崎市、登米市、気仙沼市、名取市、東松島市、岩沼市、多賀城市、栗原市、塩竈市、角田市、白石市、丸森町、涌谷町、女川町、加美町、色麻町、七ヶ宿町、蔵王町、利府町、松島町、七ヶ浜町、大和町、富谷町、大衡村、大郷町、村田町、柴田町、大河原町、南三陸町、亘理町、山元町

福島県(12 市町村)
いわき市、白河市*、郡山市、福島市、相馬市*、石川郡*(古殿町*、石川町*、浅川町*)、相馬郡新地町、東白川郡*(鮫川村*、棚倉町*、塙町*)

茨城県 (1 市町村)
ひたちなか市*




_