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● 日本経済新聞より
1週間前のNHKによれば、日本全国で54基中の「29基」の原発がとまっているということであった。
が、今日の日経新聞によればそれがさらに3基増えて「32基」となっている。
これはどうしたことだろう。
NHKは国で予算審議される公営放送である。
それが間違った報道をしたのだろうか。
そのことはさておいて、32基が停まっているとすると、「59%」がとまっていることになる。
つまり、今の日本の現状とは
原発の6割がいらない状態で動いている
ということである。
これ、何か非常におかしくないだろうか。
『
日本経済新聞 2011/5/7 4:00
http://www.nikkei.com/access/article/g=96958A9C889DE0EAE2E6E5E3EAE2E2E5E2E7E0E2E3E39C9CEAE2E2E2
全体像みえぬ電力政策 停止中原発32基、再稼働難航も
菅直人首相が6日、中部電力に対し、浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の運転を全面的に停止するよう要請した。
東海地震の震源域の真上に位置し、津波対策が不十分であると判断したからだ。
政府はあくまで浜岡原発特有の措置として他の原発には運転停止などを求めない方針だが、「浜岡停止」の影響を徹底して議論した形跡はない。
全国には32基の原発が定期検査などで止まっており、再開には地元の反発がいっそう強まりそうだ。
全国の原発54基のうち、3月11日の東日本大震災で11基が停止した。
定期検査で止まっていた原発は21基である。
現在は「22基」が運転中だ。
日本の原発はどれも海沿いにある。
太平洋側には福島第1、第2原発のほか、東北電力女川原発(宮城県)や日本原子力発電の東海第2原発(茨城県)などがあるが、震災で止まった。
九州電力川内原発(鹿児島県)も太平洋側だが、浜岡原発のように東海地震ほど大きい地震の想定震源域からは外れている。
経済産業省の原子力安全・保安院は6日、電力各社に対し、全国の原子力発電所が想定すべき
「津波の高さを従来より9.5メートル上積み」することを求めた。
各社は2~3年以内に防潮堤設置などの対応策を実施する。
津波が高くなる
「太平洋側の原発では、15メートル級の津波を想定」
しなければならないという。
太平洋側で発生するプレート型地震に比べ、活断層で起きる直下型地震は地震の規模はひとまわり小さくなるが、全国の原発で起こりうる。
経済産業省原子力安全・保安院は電力各社に原発周辺の活断層の状況を調べ、未知の断層で起きる地震も考慮に入れたうえで耐震性を再評価するように求めている。
電力各社によると、現状では耐震性を満たさない原発は存在しない。
ただ、過去には東日本大震災以外でも「想定外」の地震も起きた。
たとえば、東電柏崎刈羽原発は2007年の新潟県中越沖地震で事前に想定した揺れを超えて全号機が停止し、一部はまだ運転再開できていない。
東北電力女川原発も東日本大震災で想定の揺れを超えた。
現在、定期検査や東日本大震災の影響で止まっている原発については、
運転再開に地元の了解が必要。
唐突ともいえる浜岡原発の停止要請の影響は大きく、全国の原発立地地域で再開に慎重な判断を求める声が強まるのは必至だ。
』
敦賀原発2号基は今日明日に検査のため停止する。
とすると「33基」になる。
これで「61%」が停止することになる。
これ、何か絶対におかしい。
やはり、国民は「電力のシャブ漬け」にされていたといえる。
浜岡原発の全原発停止ということになると、更に2基増えることになる。
「35基」が停まる。
「65%」になる。
原発の約2/3が停まることになる。
『
日本経済新聞 2011/5/7 5:19
http://www.nikkei.com/news/local/article/g=96958A9C93819890E2E4E2E09F8DE2E4E2E7E0E2E3E39E90E2E2E2E2;n=9694E3E4E3E0E0E2E2EBE0E0E4E4
敦賀原発2号機、7日に停止し検査 再起動に時間も
日本原子力発電は6日、1次冷却水の放射性物質の大幅な濃度上昇が明らかになったことを受け、燃料漏れが疑われている敦賀原発2号機(福井県敦賀市、出力116万キロワット)を7日停止させ、原因を特定すると発表した。
過去の同様のケースでは、原子炉の停止から再起動まで2カ月ほどかかっている。
だが、6日に菅直人首相が中部電力に対して浜岡原発(静岡県御前崎市)の全ての原子炉を一時停止するよう要請したこともあり、敦賀原発は1号機、2号機ともに再起動までにかなりの時間を要するとの見方が強まっている。
7日午前9時ごろから原子炉の出力を徐々に低下させ、午後8時前後に停止させる。
1次冷却水に含まれる放射性物質を吸着剤などで減らした後、原子炉容器のふたを開けて燃料を取り出す。
日本原電では原子炉を停止していなければできない、緊急炉心冷却装置(ECCS)の点検といった地震や津波の対策も実施する見通しだ。
日本原電によると、1次冷却水の放射能低減には約1カ月かかるという。
2010年4月に関西電力美浜原発2号機(福井県美浜市)で同様の漏洩が生じた際には、原子炉停止後、原因を特定し再起動するまで約2カ月かかった。
敦賀原発1号機は現在、定期検査中で停止している。
2号機の停止によって、福井県内にある13基の商業炉のうち、5基が停止中となる。
福井県の西川一誠知事は、国が全国の電力事業者に対して現在よりも詳細で具体的な安全対策基準を課さなければ、停止中の県内原発の再起動を認めないと表明している。
菅首相が浜岡原発の一時停止を求めたことに対しては、
「全国の原発についての基本姿勢を示さないまま、部分的に対応していることは、到底、県民、国民の理解が得られるものではない」
と批判した。
』
敦賀原発については先に書いたが、Wikipediaを再錄する。
『
敦賀発電所は、福井県敦賀市明神町にある日本原子力発電の原子力発電所。
1号機は日本最古の軽水炉として知られる(最古の商用炉は東海発電所1号機)。
本来、2009年12月に役割を終え廃炉になる予定であったが、3号機および4号機の設置が遅れたことから運転期間の延長が模索されてきた。
日本原子力発電は、老朽化を踏まえた保守管理方針を策定した上で、運転の継続を経済産業省原子力安全・保安院に申請。
2009年8月3日に申請が認められたことから、2016年までの延長運転に備えた準備が進められている。
2号機は
1982年4月20日 - 2号機、本工事に着手。
1987年2月17日 - 2号機、営業運転開始。
』
1号機は寿命のきたおんぼろ基で、もっか停止中。
延長が認められているといっても2016年までの数年で、これはまず廃炉となるだろう。
問題は2号機である。
1987年に運転して24年が経つ。
設計寿命40年としてあと16年残っている。
【◆ その後】
『
NHKニュース 2011年5月11日 6時41分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110511/k10015809151000.html
全国の原発 6割近くが停止に
日本には、商業用の原発が54基あります。
このうち、14基が地震や津波の影響によって運転できない状態になっているほか、11日現在で、定期検査などのために運転を止めている原発は18基あり、合わせると
全体の6割近くに当たる32基が止まっている
という異例の事態になっています。
このうち、鹿児島県にある九州電力の川内原子力発電所1号機は、10日、定期検査に入りました。
九州電力は、6基の原発を持っていますが、川内原発1号機のほかにも、佐賀県の玄海原発の2号機と3号機が、福島第一原発の事故のあと運転再開を延期しています。
このため、九州電力の原発の半分は運転が止まっていて、九州電力では、夏場の安定的な電力の供給に影響が出る可能性もあるとして、対応を検討しています。
また、これとは別に、政府が運転停止を要請した静岡県にある中部電力の浜岡原発の4号機と5号機の2基は、今週中にも止まる見通しとなっています。
さらに、これから夏にかけてもともと定期検査に入ることが計画されている原子炉が、
▽新潟県にある東京電力の柏崎刈羽原発の1号機と7号機、
▽福井県にある関西電力の美浜原発の3号機、
▽福井県の大飯原発の4号機、
▽福井県の高浜原発の4号機
▽佐賀県にある九州電力の玄海原発1号機
の、合わせて6基あります。
このため、現在、停止している原子炉の運転の再開をどうするのか、電力会社や地元の自治体の判断がこの夏の電力需給に大きく影響することになります。
』
NHKのニュースをまとめると、11日現在「32基」がとまっている。
次に浜岡原発の2基が停止に入る。
よって「34基」。
さらに、定期検査に入る計画のものが「6基」あるという。
今週末では54基中「34基」がstopしていることになる。
そして夏ごろには6基が加わり、なんと「40基」が止まるという。
これ、74%に当たる。
つまり、原発の「3/4」が一斉にストップするわけである。
もし、この常態でこの夏を乗り切ったらどうなる。
本当に原発って必要だったの?
ということになってくる。
== 東日本大震災 ==
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