2011年5月11日水曜日

福島第一原発 2011/05/11

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● TBSニュースより


 

NHKニュース 5月11日 6時41分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110511/t10015809131000.html

工程表作業 進捗状況に大きな差

 東京電力福島第一原子力発電所の事故から11日で2か月になりますが、事故の収束に向けて示された「工程表」の作業は、原子炉建屋内での作業が始まった1号機と、それ以外の号機との間で進捗に大きな差が出始めており、工程表を実行に移していくことの難しさが浮き彫りとなっています。

 東京電力は、先月17日に事故の収束に向けた「工程表」を発表し、7月までの3か月程度の「ステップ1」では、51の対策を示して、原子炉を安定的に冷やすことなどを目標に掲げています。
 事故から2か月、工程表を発表してからおよそ1か月。
 「51」の対策のうち多くは何らかの作業が始まっていますが、最も重要な「原子炉の冷却」で見てみますと、1号機から3号機まで、進捗に大きな差が出始めています。
 具体的には、「原子炉の冷却」については、工程表で、
▽ 原子炉への注水や、
▽ 水素爆発を防ぐための格納容器への窒素の充填、
▽ 格納容器を水で満たす「冠水措置」の実施、
▽ 熱交換器の設置の検討
といった項目が示されています。

 このうち原子炉への注水は1号機から3号機まで継続して行われていますが、そのほかの項目については、1号機以外まったく着手できていません。
 1号機では、格納容器の「冠水措置」に向けて原子炉建屋の中に作業員が入り、10日から水位を把握するのに欠かせない計器の補正が始まったほか、「熱交換器の設置」も具体的な計画が示され、設置に向けた準備が進められています。
 しかし1号機でも、原子炉建屋の内部では高い放射線量が確認され、作業計画の見直しを迫られる可能性もあります。
 細野総理大臣補佐官は、統合本部の2日の記者会見で
 「各号機ごとに状況が違うことがはっきりと分かってきた。
 1か月を区切りに工程表の進み具合を検証し、新たな道筋を示したい」
と述べています。
 事故から2か月、事態の収束が見えないなか、工程表を実行に移していくことの難しさが浮き彫りとなっています。





日経新聞 2011/5/11 10:53
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819595E3E3E2E2E18DE3E3E2E7E0E2E3E39F9FE2E2E2E2;at=ALL

福島1号機、計測器の調整継続 3号機はロボットが作業

 東京電力は11日午前、福島第1原子力発電所1号機の原子炉建屋内に作業員が入り、計測器の調整作業を始めた。
 原子炉を水で満たして炉を安定的に冷やす対策の一環で、水位計が正しく機能するか調べるほか、圧力計も点検する。
 3号機では原子炉建屋近辺で米国製ロボットによるがれきの撤去や放射線量の計測に取り組んでおり、6月中旬までに終えたい考えだ。

 東電は10日、注水を続けている1号機の圧力容器の水位計を点検した。
 11日午前には東電と協力会社の作業員が建屋内に入り、水位計が示すデータの精度確認などに取り組んだ。
 格納容器と圧力抑制室に設置している圧力計も点検する。
 データの精度確認などは12日に実施する予定だ。

 東電は原子炉を水で満たす「水没冷却」を実施して、炉を安定的に冷却しようと計画している。
 水没冷却には炉の中の水位や圧力を正確に把握することが不可欠で、東電は計測器のデータをもとに炉への注水量を調整する考えだ。

 一方、3号機は10日から原子炉建屋近くで米国製ロボットによるがれきの撤去を始めた。
 放射性物質を測る機能を備えた米キネティック社のロボット「タロン」を使い、建屋搬入口付近に線量が50ミリシーベルトに達するがれきがあることを見つけた。
 東電はがれきを回収するためにキネティック社の別のロボット「ボブキャット」も投入している。

 このほか東電は、スウェーデン製のロボット「ブロック90」を使うことも明らかにした。
 特殊なアームを備えたロボットで、ボブキャットなどが集めたがれきを除去する予定だ。




時事.com 2011/05/11-18:56
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&rel=j7&k=2011051100645&j4

3号機で漏水、海へ流出可能性も
 =1.5ミリシーベルト、取水口付近-福島第1原発

 福島第1原発事故で、東京電力は11日、3号機の取水口付近で、コンクリート製立て坑「ピット」に水が流入しているのが見つかったと発表した。
 水の表面の放射線量は毎時1.5ミリシーベルトだった。
 海へ流出した可能性もあるとみて調べる。
 東電によると、同日午前10時半ごろ、周辺の工事に向かった作業員が水の流れる音に気付き、ケーブルの通る管から水が漏れ、ピットに流入しているのが判明した。
 ピットは深さ2.3メートル。水位が上昇しておらず、東電は流入した水がさらに別の場所に流出しているとみている。
 目視では流出先は分からなかったが、取水口側の海面で泡が立っているが見つかった。
 水の流入元は3号機タービン建屋側とみられるが、同建屋地下のたまり水の線量は毎時750ミリシーベルトと差があり、詳しく調べる。
 今回の状況は、2号機のピットから高濃度放射能汚染水が海に流出した時と似ているという。
 東電は各号機で流出の有無を点検していたが、3号機のピットはこれまで、がれきなどが散乱しており、確認できなかったという。







== 東日本大震災 == 



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